円を貯蓄しておくだけだとリスクがあるの!?

「円を持つことがリスクになる」——この言葉を聞いて、驚く人もいるかもしれません。しかし、資産形成を考える上で、日本円だけを持ち続けることには潜在的なリスクが存在します。本記事では、そのリスクについて具体的に解説し、どのように対策を講じるべきかを考えていきます。
1. インフレによる価値の目減り
円を銀行口座に預けておくだけでは、お金の価値は年々減少していく可能性があります。これは「インフレ」の影響によるものです。
例えば、2020年に100万円で買えたものが、2025年には120万円必要になったとします。この場合、100万円の購買力は減少し、実質的な価値が目減りしていることになります。
日本は長らくデフレ傾向が続いていましたが、近年は物価上昇が顕著です。円を持ち続けるだけでは、実質的な資産価値が減るリスクがあるのです。
2. 円安による購買力の低下
近年、円安が進行し、日本円の価値が国際的に低下しています。円安になると、輸入品の価格が上昇し、生活費が増加する可能性があります。
例えば、海外旅行に行く場合、円の価値が低下すると同じ金額でも得られるサービスや商品が減少します。また、原材料の輸入コストが上がることで、国内の物価も上昇しやすくなります。
円安は輸出企業にとってはプラスに働く側面もありますが、個人の購買力という観点ではデメリットが大きいと言えるでしょう。
3. 日本経済のリスク
円の価値は、日本の経済状況に大きく左右されます。もし日本の財政が悪化し、信用が低下すれば、円の価値が急落するリスクがあります。
特に日本は高齢化が進み、社会保障費が増大しているため、国の財政負担が増しています。今後、財政問題が深刻化すれば、円の信用が揺らぎ、価値が下落する可能性もあります。
円を持つリスクへの対策
では、円を持つリスクにどう対応すればよいのでしょうか?
1. 外貨や金などの分散投資
円だけでなく、米ドルやユーロ、金などの資産を持つことでリスク分散が可能です。特に米ドルは世界の基軸通貨であり、国際的に安定しているため、リスクヘッジとして有効です。
これらを、リスクが低いといわれているドルコスト平均法(毎月同じ額積み立てる)ようにして、私は自分の資産の防衛策としています。
2. 株式や投資信託への投資
株式や投資信託に投資することで、資産の成長を期待できます。特に海外の成長企業に投資することで、日本経済の影響を受けにくくすることができます。
これらも、私は個別株のように単体の企業の業績・不祥事により大きく価値が変動するものではなく、日本の有名企業225社によって構成されていた指数である日経平均や、アメリカ上位500社によって構成されていた指数であるS&P500などを、長期的な目線で見ると比較的リスクが低いといわれているドルコスト平均法(毎月同じ額積み立てる)ようにしています。
まとめ
「円を持つリスク」は決して無視できない問題です。インフレ、円安、低金利、日本経済のリスクなど、さまざまな要因が円の価値を脅かしています。リスクに備えるためには、外貨や資産運用を検討し、賢く分散投資を行うことが重要です。
これからの時代、単に円を貯めるだけではなく、資産を守りながら増やす視点が求められるでしょう。
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